あるようになる 

自分自身を作る健康、介護予防について主に発信しながら学びも合わせて発信します!

隣る人

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児童養護施設のドキュメンタリーで、上映後には、社会的養護当事者参加推進団体『日向ぼっこ』代表理事 渡井隆行さんによる講演会もありました。

プロフィール
後輩たちに音楽の楽しさを伝える児童養護施設出身の歌手
男性ヴォーカルグループ「VOXRAY]のメンバー
10歳から18歳まで、児童養護施設で暮らした経験を持つ。
2007年より社会的養護当事者の方が気軽に集えるサロン「日向ぼっこ」を東京都新宿区に開設し当事者の声を集約、啓発活動などを行ってきた。

 母子家庭で、ご飯、お風呂がないのが当たり前で幼稚園や保育園等に通っていなかったため、集団行動の経験がなく、小学校に入学するのが怖かった。
 小学校入学後は不登校になり悪さを繰り返し、ある日児童相談所から一時保護所に保護される。
 そこは窓には鉄格子がはめられ、職員の暴言もあり収容所のような雰囲気でとても辛かった。
後に知らされたのは、それは全て虐待を受けている子どもたちを虐待した親から守るためのものだったという。
 一時保護所で唯一よかった事は、勉強を教えられ嬉しかったことぐらいだった。

 そして母親に連れられ児童養護施設に入ることになった。
 そこではイジメもあったが3食付きでお風呂もあり試験前には夜食もありとても良かった。

 母親は大好きだった。虐待を受けているという気持ちはなかった。

 悪さをして反省室にも入れられた。
 中学の時、先生に「1人になりたい」とこぼすとゲンコツをくらった。その先生は泣いていて、とても切ない気持ちになった。

 高校受験に失敗すると施設から出ないといけないので必死に勉強し進学した。
 小中学校では周りも児童養護施設の事を知っていたが、高校では皆知らなかったことで劣等感を感じた。

 ある日父子家庭の友達を施設に案内すると「いいなここ」とあった。

 その時「俺は恵まれている」と感じた。

 高校を卒業し施設を出たが、何も教わっておらず、買い物や料理もできなかった。
 そして一番困ったのは身分証がないことだった。
 その事を施設に伝えると分かってもらえた。認められるのは嬉しい。

 結婚し子どもができたが自分にはお父さん像がなかった。

 親には頼れなかった。

 人に頼るのは難しいけど頼ろう。

 それが「隣る人」ではないか。




少しでも力になれればと思い講演内容をまとめました。
メールで了解も得ています。
親切な対応をしていただき感謝です。


社会的養護の当事者参加推進団体 日向ぼっこのwebサイトです。
http://hinatabokko2006.com/