認知症緩和ケアとタクティールケア
1認知症緩和ケア理念とは
Ⅰ認知症緩和ケアの4本柱
①症状コントロール
認知症の方を全人間的に捉え対応します。
②チームワーク
知識と技術を持った多種多様な職種によるチームアプローチ
③家族支援
長い経過となる認知症では、家族がどのような気持ちでいるかを汲み取り、家族を支援する。
④コミュニケーションと関係
言語が失われた感覚を解釈する。能力が低下した認知症の方のニーズにそったコミュニケーションと関係が必要
Ⅱ医療倫理の4原則
①自立尊重 ②善行 ③無危害 ④正義
認知症緩和ケア理念を倫理の4原則を軸に考える
ケース例1
風呂に入らない利用者
見た目も綺麗で問題なし。倫理の4原則で考える。
ケース例2
オムツ交換、排泄処理を嫌がる利用者 におい、不衛生で明らかに本人にとってよくない(危害がある)
自立尊重⇒自立を妨げている
善行⇒その利用者にとって清潔を保つことが必要
無危害⇒明らかに不衛生
正義⇒清潔保持必要
の考えから、3~4名で清潔の保持援助行う、かなり嫌がられたが、褥瘡の発見と処置も行い摘便も行えた。
帰り道、チームで果たして良かったのか考えた。数日後、訪問するとその方は何も覚えていなかった。家族より、排泄処理(尿パット)が綺麗になっており、母の表情も穏やかになっているとあり。
ケース(その他)
自立尊重のケアプランでなく、家族の意向、もしくはケアマネの満足中心のプランになっていないか。ある利用者家族から、「あんたたちは1割負担だから、〃というが、月2~3万でも年金生活者には苦しいんだよ」と、あり気づかされた。
2 タクティールケアとは
①タクティールケアとは1960年代、スウェーデンにおいて未熟児へのケアとして生れたもので、相手の背中や手足をやわらかく包み込むように「触れる」ことにより様々な症状を和らげるケアで、認知症緩和ケアにおける補完的手法として用いられるものです。
①タクティールケアとは1960年代、スウェーデンにおいて未熟児へのケアとして生れたもので、相手の背中や手足をやわらかく包み込むように「触れる」ことにより様々な症状を和らげるケアで、認知症緩和ケアにおける補完的手法として用いられるものです。
3 タクティールケアのデモンストレーション
①効果としては、不安感やストレスの減少 痛みの軽減等
※タクティールケアは、治療を目的とした手法ではありません。ひとつのコミュニケーションとして、子供同士で、あるいは親子や夫婦間、職場などで活用できる身近なケアです。
ポイント
ケガ等のリスクが低い(マッサージと違い力を入れない)
術者側も心が落ち着く等の効果がある。
①効果としては、不安感やストレスの減少 痛みの軽減等
※タクティールケアは、治療を目的とした手法ではありません。ひとつのコミュニケーションとして、子供同士で、あるいは親子や夫婦間、職場などで活用できる身近なケアです。
ポイント
ケガ等のリスクが低い(マッサージと違い力を入れない)
術者側も心が落ち着く等の効果がある。